後見の計算

870条は後見人の任務が終了したときは後見人又はその相続人は2か月以内にその管理の計算をしなければならないと定めています。ただしこの期間は家庭裁判所において伸長することができます。

871条は後見の計算は後見監督人があるときはその立会いをもってしなければならないと定めています。

未成年被後見人と未成年後見人等との間の契約等の取消し

872条1項は未成年後見人が成年に達した後後見の計算の終了前にその者と未成年後見人又はその相続人との間でした契約はその者が取り消すことができると定めています。その者が未成年後見人又はその相続人に対してした単独行為も同様です。

返還金に対する利息の支払等

873条1項は後見人が被後見人に返還すべき金額及び被後見人が後見人に返還すべき金額には後見の計算が終了した時から利息を付さなければならないと定めています。同条2項は後見人は自己のために被後見人の金銭を消費したときはその消費の時からこれに利息を付さなければならないと定めています。この場合においてなお損害があるときはその賠償の責任を負います。

成年被後見人の死亡後の成年後見人の権限

873条の2は成年後見人は成年被後見人が死亡した場合において必要があるときは成年被後見人の相続人の意思に反することが明らかなときを除き相続人が相続財産を管理することができるに至るまで所定の行為をすることができると定めています。具体的には相続財産に属する特定の財産の保存に必要な行為、相続財産に属する債務で弁済期が到来しているものの弁済、及びその死体の火葬又は埋葬に関する契約の締結その他相続財産の保存に必要な行為です。ただし第3の行為をするには家庭裁判所の許可を得なければなりません。

後見に関して生じた債権の消滅時効

875条1項は親子間の債権の消滅時効に関する832条の規定を後見人又は後見監督人と被後見人との間において後見に関して生じた債権の消滅時効について準用しています。すなわちその管理権が消滅した時から5年間行使しないときは時効によって消滅します。

保佐の意義

保佐とは精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分な者に対して付された保佐人がこれらの者に対して一定の重要な行為に対して同意を行うことをいいます。保佐は保佐開始の審判によって開始します。

保佐人の選任

876条の2第1項は家庭裁判所は保佐開始の審判をするときは職権で保佐人を選任すると定めています。同条2項は成年後見人の選任に関する規定及び後見人の辞任、解任、欠格事由に関する規定を保佐人について準用しています。

保佐人の利益相反行為

876条の2第3項は保佐人又はその代表する者と被保佐人との利益が相反する行為については保佐人は臨時保佐人の選任を家庭裁判所に請求しなければならないと定めています。ただし保佐監督人がある場合はこの限りではありません。保佐監督人がいる場合は保佐監督人が同意を与えればよいとされています。

保佐監督人

876条の3第1項は家庭裁判所は必要があると認めるときは被保佐人、その親族若しくは保佐人の請求により又は職権で保佐監督人を選任することができると定めています。保佐監督人の事務については後見人の規定が準用されます。

保佐人に代理権を付与する旨の審判

876条の4第1項は家庭裁判所は所定の者又は保佐人若しくは保佐監督人の請求によって被保佐人のために特定の法律行為について保佐人に代理権を付与する旨の審判をすることができると定めています。同条2項は本人以外の者の請求によってこの審判をするには本人の同意がなければならないと定めています。

保佐の事務

876条の5第1項は保佐人は保佐の事務を行うに当たっては被保佐人の意思を尊重しかつその心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならないと定めています。

保佐人及び保佐監督人の同意が不適切なために被保佐人が損害を被ったような場合の損害賠償請求権には後見におけるのと同様の5年の短期消滅時効の規定が準用されます。

補助の意義

補助とは精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分な者に対して付された補助人がこれらの者に対して家庭裁判所が定めた行為に対して同意を行うことをいいます。補助は補助開始の審判によって開始します。

補助人の選任

876条の7第1項は家庭裁判所は補助開始の審判をするときは職権で補助人を選任すると定めています。同条2項は成年後見人の選任に関する規定及び後見人の辞任、解任、欠格事由に関する規定を補助人について準用しています。

補助人の利益相反行為

876条の7第3項は補助人又はその代表する者と被補助人との利益が相反する行為については補助人は臨時補助人の選任を家庭裁判所に請求しなければならないと定めています。ただし補助監督人がある場合はこの限りではありません。補助監督人がいる場合は補助監督人が同意を与えればよいとされています。

補助監督人

876条の8第1項は家庭裁判所は必要があると認めるときは被補助人、その親族若しくは補助人の請求により又は職権で補助監督人を選任することができると定めています。補助監督人の事務については後見人の規定が準用されます。

補助人に代理権を付与する旨の審判

876条の9第1項は家庭裁判所は所定の者又は補助人若しくは補助監督人の請求によって被補助人のために特定の法律行為について補助人に代理権を付与する旨の審判をすることができると定めています。本人以外の者の請求によってこの審判をするには本人の同意が必要です。

補助の事務

補助人は補助の事務を行うに当たっては被補助人の意思を尊重しかつその心身の状態及び生活の状況に配慮しなければなりません。

補助人及び補助監督人の同意が不適切なために被補助人が損害を被ったような場合の損害賠償請求権には後見におけるのと同様の5年の短期消滅時効の規定が準用されます。

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