仮釈放の意義

仮釈放とは矯正施設に収容されている者を収容期間の満了前に仮に釈放して社会復帰の機会を与える措置の総称をいいます。釈放の際に条件を付けてそれに違反があった場合には仮釈放の処分を取り消し再び施設に収容するという心理的強制によって改善及び社会復帰を図る制度です。その趣旨は無用の拘禁を避け受刑者に将来への希望を与えて改善を促し社会復帰を図ることにあります。

仮釈放の要件

28条は拘禁刑に処せられた者に改悛の状があるときは有期刑についてはその刑期の3分の1を経過した後、無期刑については10年を経過した後に行政官庁の処分によって仮に釈放することができると定めています。

仮釈放の取消し

29条は仮釈放の処分を取り消すことができる場合を定めています。仮釈放中に更に罪を犯し罰金以上の刑に処せられたとき、仮釈放前に犯した他の罪について罰金以上の刑に処せられたとき、仮釈放前に他の罪について罰金以上の刑に処せられた者に対しその刑の執行をすべきとき及び仮釈放中に遵守すべき事項を遵守しなかったときが取消事由です。

刑の一部の執行猶予の言渡しを受けその刑について仮釈放の処分を受けた場合において当該仮釈放中に当該執行猶予の言渡しを取り消されたときはその処分は効力を失います。仮釈放の処分を取り消したとき又は上記の規定により仮釈放の処分が効力を失ったときは釈放中の日数は刑期に算入しません。

仮出場

30条は拘留に処せられた者は情状によりいつでも行政官庁の処分によって仮に出場を許すことができると定めています。罰金又は科料を完納することができないため留置された者についても同様です。

刑の時効

刑事上の時効には公訴時効と刑の時効があります。確定判決前の時効が公訴時効であり確定判決後の時効が刑の時効です。31条は刑の言渡しを受けた者は時効によりその執行の免除を得ると定めています。ただし死刑については刑の時効の適用はありません。

刑の時効の期間

32条は刑の言渡しが確定した後に一定の期間その執行を受けないことによって時効が完成すると定めています。無期拘禁刑については30年、10年以上の有期拘禁刑については20年、3年以上10年未満の拘禁刑については10年、3年未満の拘禁刑については5年、罰金については3年、拘留、科料及び没収については1年です。

時効の停止

33条は時効は法令により執行を猶予し又は停止した期間内は進行しないと定めています。また拘禁刑、罰金、拘留及び科料の時効は刑の言渡しを受けた者が国外にいる場合にはその国外にいる期間は進行しません。

時効の中断

34条は拘禁刑及び拘留の時効は刑の言渡しを受けた者をその執行のために拘束することによって中断すると定めています。罰金、科料及び没収の時効は執行行為をすることによって中断します。

刑の消滅

刑の消滅とは一定期間の経過により前科の抹消を行い資格制限等を緩和する制度です。34条の2第1項は拘禁刑以上の刑の執行を終わり又はその執行の免除を得た者が罰金以上の刑に処せられないで10年を経過したときは刑の言渡しは効力を失うと定めています。罰金以下の刑の執行を終わり又はその執行の免除を得た者が罰金以上の刑に処せられないで5年を経過したときも同様です。

34条の2第2項は刑の免除の言渡しを受けた者がその言渡しが確定した後罰金以上の刑に処せられないで2年を経過したときは刑の免除の言渡しは効力を失うと定めています。

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