累犯の意義

累犯は広義では確定裁判を経た犯罪すなわち前犯に対してその後に犯された犯罪すなわち後犯を意味しますが狭義では広義の累犯のうち一定の要件をみたすことによって刑を加重されるものをいいます。刑法における累犯は狭義の累犯です。また累犯のうち前犯と後犯とが罪質を同じくする場合を特別累犯といい罪質を異にする場合を一般累犯と呼びます。刑法が定める累犯は一般累犯です。

再犯加重の要件

再犯加重が認められるためには前に拘禁刑に処せられた者又はこれに準ずべき者であること、前犯の刑の執行を終わった日又は執行の免除を得た日から5年以内に後犯が行われたこと及び後犯についても有期拘禁刑に処する場合であることが必要です。

死刑に処せられた者がその執行の免除を得た日又は減刑により拘禁刑に減軽されてその執行を終わった日若しくはその執行の免除を得た日から5年以内に更に罪を犯した場合においてその者を有期拘禁刑に処するときも同様です。

3犯以上の累犯

59条は3犯以上の者についても再犯の例によると定めています。3犯の意味について判例は初犯の刑の執行を終わり5年以内に3度目に行われた後犯とし初犯と再犯、再犯と3犯、初犯と3犯の間に56条の要件が必要であるとしていますが再犯の後に犯された56条の要件をみたす後犯とする見解もあります。

累犯加重の効果

再犯の刑はその罪について定めた拘禁刑の長期の2倍以下とします。ただし30年を超えることはできません。加重されるのは長期だけで短期に変更はありません。

共犯の条文

60条は2人以上共同して犯罪を実行した者はすべて正犯とすると定めています。61条1項は人を教唆して犯罪を実行させた者には正犯の刑を科すると定め同条2項は教唆者を教唆した者についても同様とすると定めています。62条1項は正犯を幇助した者は従犯とすると定め同条2項は従犯を教唆した者には従犯の刑を科すると定めています。63条は従犯の刑は正犯の刑を減軽すると定めています。

64条は拘留又は科料のみに処すべき罪の教唆者及び従犯は特別の規定がなければ罰しないと定めています。

65条1項は犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは身分のない者であっても共犯とすると定めています。65条2項は身分によって特に刑の軽重があるときは身分のない者には通常の刑を科すると定めています。

酌量減軽

酌量減軽とは犯罪の情状に酌量すべきものがあるときに酌量してその刑を任意的に減軽することをいいます。犯罪の情状とは犯罪の軽微というような犯罪の客観的事情及び犯罪の動機、平素の行為、犯罪後の後悔といった犯人の主観的事情の一切を含みます。67条は法律上刑を加重し又は減軽する場合であっても酌量減軽をすることができると定めています。

刑の加重及び減軽事由

刑の加重及び減軽事由には法律上のものと裁判上のものがあります。

法律上の加重事由としては併合罪加重及び累犯加重があります。法律上の必要的減軽事由としては心神耗弱、従犯及び身代金解放があり法律上の任意的減軽事由としては法律の錯誤、自首及び首服、障害未遂などがあります。法律上の必要的減免事由としては中止犯及び身代金予備自首があり法律上の任意的減免事由としては過剰防衛及び過剰避難などがあります。法律上の必要的免除事由としては内乱予備及び陰謀並びに幇助の自首、親族相盗例などがあり法律上の任意的免除事由としては犯人蔵匿及び証拠隠滅の親族間の特例、放火予備、殺人予備などがあります。

裁判上の減軽事由としては酌量減軽があります。

法律上の減軽の方法

68条は法律上刑を減軽すべき1個又は2個以上の事由があるときの減軽の方法を定めています。死刑を減軽するときは無期又は10年以上の拘禁刑とし無期拘禁刑を減軽するときは7年以上の有期拘禁刑とします。有期拘禁刑を減軽するときはその長期及び短期の2分の1を減じ罰金を減軽するときはその多額及び寡額の2分の1を減じます。拘留を減軽するときはその長期の2分の1を減じ科料を減軽するときはその多額の2分の1を減じます。拘留及び科料については下限の減軽は不要とされています。

69条は法律上刑を減軽すべき場合において各本条に2個以上の刑名があるときはまず適用する刑を定めてその刑を減軽すると定めています。70条は拘禁刑又は拘留を減軽することにより1日に満たない端数が生じたときはこれを切り捨てると定めています。71条は酌量減軽をするときも68条及び70条の例によると定めています。

加重減軽の順序

72条は同時に刑を加重し又は減軽するときの順序を定めています。まず再犯加重を行い次に法律上の減軽を行いその後に併合罪の加重を行い最後に酌量減軽を行います。

法令適用の順序

法令適用の順序としてはまず構成要件の指摘を行い次に科刑上一罪の処理を行い刑種の選択をした上で再犯加重、法律上の減軽、併合罪加重及び酌量減軽の順に処理を行います。

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