普通選挙の意義
普通選挙には広狭2つの意味があり、制限選挙と対置されます。制限選挙とは一定額以上の財産を有することや特定の人種に属すること等を選挙権取得の要件とする選挙をいいます。
広義の普通選挙とは、人種、言語、職業、身分、財産、納税、教育、宗教、政治的信条、性別などを選挙権の要件としない選挙をいいます。狭義の普通選挙とは、納税額や財産といった財力の有無を選挙権の要件としない選挙をいいます。
投票の保障
普通選挙の保障は選挙における投票の機会の保障まで含むとされています。労働基準法上、使用者は労働者による労働時間中の選挙権その他公民としての権利行使を妨げてはならない旨が規定されています。
成年者による普通選挙
15条3項は成年者にのみ選挙権を保障しており未成年者を選挙権の保障の対象外としています。その理由は未成年者は心身ともにいまだ発展の途上にあり成人に比し判断力も未熟であるためです。15条3項は成年者と定めるのみであり何歳が成年であるかは法律に委ねられています。平成27年の公職選挙法改正により選挙権年齢が満18年以上に引き下げられました。
本条はいわゆる有権者団による選挙に関する規定であり、たとえば農業委員会の委員の選挙について成年者による普通選挙を認めなくても違法ではありません。また、選挙犯罪に限定することなく拘禁刑以上の刑に処せられその刑の執行を終わるまでの者につき選挙権を有しないとしても違憲ではありません。
従来、成年被後見人は選挙権および被選挙権を有しないものとされていましたが、平成25年の公職選挙法改正により成年被後見人の選挙権および被選挙権が認められるに至りました。
破産手続開始の決定を受けた者であっても法律で国会議員の選挙権を全面的に剥奪することは違憲です。
平等選挙の意義
平等選挙とは選挙人の選挙権に平等の価値を認める原則をいい、不平等選挙と対置されます。不平等選挙の例としては、特定の選挙人に2票以上の投票を認める複数選挙や、選挙人を特定の等級に分けて等級ごとに代表者を選出する等級選挙があります。
選挙人資格の平等と投票価値の平等
憲法は選挙人資格の平等を明文で保障する一方、投票価値の平等については明文でこれを保障していません。もっとも、投票価値の平等が憲法上保障されることについて異論はありません。
判例は、憲法14条1項に定める法の下の平等は選挙権に関しては国民はすべて政治的価値において平等であるべきであるとする徹底した平等化を志向するものであるとしています。
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