結社の意義
結社とは、多数人が共通の目的のために継続的な団体を結成することをいいます。その目的としては、政治的結社として政党等の政治団体を結成すること、宗教的結社として宗教団体を結成すること、学術的結社として研究者が学会を組織すること、経済的結社として経営者や労働者、消費者などがそれぞれの利益のために団体を結成すること、社交性結社として同好会等の親睦団体を結成することなどが挙げられます。
これらの目的のうち、宗教的結社は信教の自由の規定で、経済的結社の労働者による団体すなわち労働組合の結成は団結権の規定で保障されますが、それ以外の結社はすべて21条1項により保障されると解されています。ただし、犯罪を行うこと自体を目的とする結社は憲法上保障される結社には当たりません。
結社の自由の内容
結社の自由は、個人の結社の自由と団体自体の結社の自由に分けられます。
個人の結社の自由
個人の結社の自由には積極的結社の自由と消極的結社の自由があります。
積極的結社の自由とは、個人が団体を結成し又は加入する自由や、団体の構成員であり続けることについて公権力の介入を受けない自由です。個人は国家から結社に所属することを禁止されず、また結社に所属していることを理由に不利益を受けません。
消極的結社の自由とは、個人が団体を結成せず又は加入しない自由や、団体から脱退する自由です。
団体自体の結社の自由
団体自体の結社の自由は団体自体の存立と活動の自由であり、団体の内部組織と運営について自主的に決定するという内部統制権も含まれます。
団結権に基づいて結成された団体の内部統制権と構成員の権利や自由との矛盾や衝突が問題となった事案もあります。
個人の結社の自由に対する制約
個人の消極的結社の自由を制約するものとして、強制設立や強制加入制がとられている団体の合憲性が問題となります。弁護士会や税理士会、司法書士会、公認会計士協会などがこれに当たります。
一般的には、職業が高度の専門技術性や公共性を有しておりその専門技術的水準や公共性を維持するために必要であり、その団体の目的及び活動範囲がその職業従事者の職業倫理の確保と職務の改善や進歩を図ることに厳格に限定されている限り、強制設立や強制加入制をとっても消極的結社の自由を侵害するものとはいえないと解されています。
団体自体の結社の自由に対する制約
団体自体の存立を否定する規制を定めるものとして破壊活動防止法があります。同法は暴力主義的破壊活動を行った団体に対する解散の指定を定めています。また、団体の施設への立入検査や活動の報告義務といった規制を定めるものとして、無差別大量殺人行為を行った団体を対象としたいわゆる団体規制法があります。これは団体の活動の自由を制約するものといえます。
次に、団体自体の結社の自由には法人格取得の自由までは含まれないものの、一度取得した法人格をはく奪することが団体の結社の自由を制約して違憲かどうかが問題となります。宗教法人の解散命令すなわち法人格のはく奪の合憲性が争われた事例もあります。
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