婚姻予約

婚姻予約は明文規定がありませんが婚姻を約しそれを裏付ける事実があれば結納などがなくとも婚姻予約は成立し不当に破棄した者には慰謝料の支払義務が生じるとされています。

内縁

内縁とは婚姻意思をもって共同生活を営み社会的には夫婦と認められているにもかかわらず法の定める婚姻届を出していないため法律的には正式の夫婦と認められない男女の結合関係をいいます。

内縁の不当破棄は契約責任すなわち婚姻予約の不履行だけでなく不法行為責任も負うとされています。

内縁の効果

内縁は婚姻に準じた関係と考えられるので婚姻届と直接に関連するものを除き他の婚姻の効果はほとんど内縁にも与えることができるとするのが準婚理論です。

内縁に準用される規定としては同居協力扶助義務、婚姻費用分担義務、日常家事債務、夫婦の財産の帰属及び離婚の際の財産分与の規定があります。もっとも一方の死亡による内縁解消の場合には財産分与の規定は準用されませんが合意若しくは一方的意思による内縁解消の場合には準用されるとされています。

内縁に準用されない規定としては同一の氏への変更、夫婦間の契約取消権、子の嫡出性、準正及び相続権の規定があります。

内縁夫婦間に生まれた子は非嫡出子として扱われ原則として母の単独親権に服し父子関係については父の認知が必要です。内縁継続中の懐胎が証明されれば夫の子と事実上推定されます。内縁成立の日から200日経過後又は内縁解消の日から300日以内に生まれた子は772条の類推適用により内縁の夫の子と事実上推定されます。

内縁の配偶者の建物賃借権

死亡配偶者に相続人がいない場合には内縁配偶者は賃借権を当然に承継しえます。相続人がいる場合に家屋の所有権や賃借権を相続した者が被相続人の内縁配偶者に対して明渡しを請求することは権利の濫用にあたります。また賃貸人からの明渡請求に対し内縁配偶者は相続人の承継した賃借権を援用して拒むことができ建物使用にかかる不当利得返還請求も拒絶することができます。

内縁の夫婦がその共有する不動産を居住又は共同事業のために共同で使用してきたときは特段の事情のない限り両者の間においてその一方が死亡した後は他方がその不動産を単独で使用する旨の合意が成立していたものと推認するのが相当とされています。

内縁の配偶者の社会保障給付等の受給権

戸籍上の妻であっても婚姻が破綻し事実上の離婚状態にある者には遺族年金の受給権がなく重婚的内縁関係にある者に受給権が認められるとされています。民法の婚姻法秩序に反するような内縁関係にある者は原則として遺族厚生年金の支給を受けることができませんが3親等以内の傍系血族間の内縁関係については内縁関係が形成された経緯等に照らし反倫理性や反公益性が婚姻法秩序等の観点から問題とする必要がない程度に著しく低いと認められる場合には受給権が認められます。

内縁の配偶者の損害賠償請求権

被害者の扶養を受けていた内縁配偶者は加害者に対して被害者に相続人がいるとしても内縁配偶者が被害者から受けることができた将来の扶養利益の喪失を損害として賠償請求することができます。

パートナーシップ関係

旅行などをともにするが共同して生活をせず共同財産もなく子はあるが女が一切養育しない合意のある男女関係いわゆるパートナーシップ関係は婚姻及びこれに準ずるものと同様に関係の存続が保障されたものとみることはできず一方がかかる関係を一方的に解消しても不法行為責任を否定できないとされています。

婚姻の実質的要件

婚姻の成立には実質的要件として婚姻意思の合致と婚姻障害の不存在が必要です。

婚姻意思とは当事者間に真に社会観念上夫婦であると認められる関係の設定を欲する効果意思をいいます。これは実質的意思説と呼ばれ判例の立場です。法律上の夫婦という身分関係を設定する意思はあってもそれが単に他の目的を達するための便法として仮託されたものにすぎない場合には当該婚姻は無効となります。

成年被後見人も意思能力がある限り婚姻をなすことができその場合に成年後見人の同意は要しません。婚姻意思は届書作成時と届出時の双方に必要です。

婚姻障害

婚姻適齢として婚姻は18歳にならなければすることができません。重婚の禁止として配偶者のある者は重ねて婚姻をすることができません。重婚関係は協議離婚後にその一方が第三者と婚姻した後に当該協議離婚が取り消された場合であっても生じます。重婚関係が生じた場合には後婚については取消原因となり前婚については離婚原因となります。後婚が離婚によって解消されたときは特段の事情のない限り後婚が重婚に当たることを理由として後婚の取消しを請求することは許されません。前婚が相手方配偶者の死亡若しくは離婚によって解消した場合には後婚の重婚状態は治癒されもはや後婚を取り消すことはできなくなります。

再婚禁止期間は令和6年改正により廃止されました。

近親婚の禁止として直系血族又は3親等内の傍系血族の間では婚姻をすることができません。ただし養子と養方の傍系血族との間ではこの限りではありません。特別養子縁組により親族関係が終了した後も同様です。直系姻族の間では婚姻をすることができず姻族関係が終了した後も同様です。養子若しくはその配偶者又は養子の直系卑属若しくはその配偶者と養親又はその直系尊属との間では離縁により親族関係が終了した後でも婚姻をすることができません。

婚姻の形式的要件

婚姻は戸籍法の定めるところにより届け出ることによってその効力を生じます。届出は当事者双方及び成年の証人2人以上が署名した書面で又はこれらの者から口頭でしなければなりません。届出により婚姻が成立しかつ効力も発生するものであり創設的届出です。

婚姻の届出はその婚姻が婚姻障害の規定その他の法令の規定に違反しないことを認めた後でなければ受理することができません。

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