夫婦の氏
750条は夫婦は婚姻の際に定めるところに従い夫又は妻の氏を称すると定めています。
判例は夫婦同氏制について氏は家族の呼称としての意義があるところ現行の民法の下においても家族は社会の自然かつ基礎的な集団単位と捉えられその呼称を一つに定めることには合理性が認められること及び夫婦が同一の氏を称することは家族という一つの集団を構成する一員であることを対外的に公示し識別する機能を有していることなどの点を総合的に考慮すると夫婦同氏制が夫婦が別の氏を称することを認めないものであるとしても個人の尊厳と両性の本質的平等の要請に照らして合理性を欠く制度であるとは認めることはできず憲法24条に違反するものではないと判示しています。
生存配偶者の復氏
751条1項は夫婦の一方が死亡したときは生存配偶者は婚姻前の氏に復することができると定めています。同条2項は離婚による復氏の際の権利の承継の規定を死亡による姻族関係の終了の場合について準用すると定めています。
同居協力扶助義務
752条は夫婦は同居し互いに協力し扶助しなければならないと定めています。
同居義務は法的強制には親しまず直接強制も間接強制も許されません。夫婦同居に関する審判は本質的に非訟事件の裁判であって公開の法廷における対審及び判決によらなくても憲法32条及び82条に反しないとされています。
貞操義務
配偶者の不貞な行為は離婚原因となるから夫婦は相互に平等に貞操義務を負うと解されています。第三者が配偶者と不貞な肉体関係をもった場合には第三者は他方配偶者に対して不法行為責任を負います。もっとも婚姻関係が既に破綻している夫婦の一方と肉体関係をもった第三者は他方配偶者に対する不法行為責任は負わないとされています。
婚姻による成年擬制の廃止
753条は削除されており婚姻による成年擬制の制度は廃止されています。
夫婦間の契約取消権
754条は夫婦間でした契約は婚姻中いつでも夫婦の一方からこれを取り消すことができると定めています。ただし第三者の権利を害することはできません。
取消しの効果は遡及し履行完了後でも回復を求められます。これは書面によらない贈与の解除より広範です。
もっとも婚姻が実質的に破綻している場合は夫婦間の契約を取り消すことはできないとされています。婚姻中とは単に形式的に婚姻が継続していることではなくて実質的にもそれが継続していることをいうものと解すべきであるためです。
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