天気図

地上天気図

私たちが普段テレビの天気予報で目にする天気図は地上天気図です。地上天気図は、地表面(海面更正した気圧)の気圧分布を描いたもので、気圧が同じ地点を結んだ線(等圧線)が引かれています。等圧線の間隔は通常4hPaごとです。

地上天気図では、高気圧の中心に「H」(高)、低気圧の中心に「L」(低)の記号が付けられ、それぞれの中心気圧が数字で示されています。等圧線が混み合っているところは気圧の差が大きいため風が強く、等圧線の間隔が広いところは気圧の差が小さいため風が弱いことを示しています。

高層天気図とは

大気の立体的な構造を把握するためには、地上天気図だけでは不十分です。上空の大気の状態を表すために使われるのが高層天気図です。

高層天気図は地上天気図とは考え方が少し異なります。地上天気図では「地表面」という固定された高さでの気圧分布を描きますが、高層天気図では特定の気圧面(たとえば500hPaの面)の高さの分布を描きます。このような天気図を等圧面天気図といいます。

等圧面天気図の考え方

地上天気図と等圧面天気図の違いを具体的に考えてみましょう。

地上天気図では、地表面という水平な面を基準にして、その上のさまざまな地点での気圧を測り、同じ気圧の地点を結んで等圧線を描きます。つまり「高さを固定して、気圧がどう分布しているか」を見ています。

一方、等圧面天気図では、たとえば「500hPaという気圧になっている面」を基準にします。500hPaの気圧面は場所によって高かったり低かったりします。暖かい空気の上では空気が膨張して密度が小さくなるため、500hPaになる高さは高くなります。冷たい空気の上では空気が収縮して密度が大きくなるため、500hPaになる高さは低くなります。このように「気圧を固定して、その面の高さがどう分布しているか」を見るのが等圧面天気図です。

等圧面天気図には、同じ高さの地点を結んだ等高線が引かれています。等高線が高いところは暖かい空気が下にあることを、低いところは冷たい空気が下にあることを示しています。

等圧面天気図で気圧の高低を読む

等圧面天気図では「高さが高い」ところが「気圧が高い」ことに対応しています。これは直感的に少しわかりにくいので、丁寧に考えてみましょう。

500hPaの等圧面がある場所では高さ5700m、別の場所では5500mだったとします。高さ5700mの地点では、500hPaという気圧になるのにそれだけ上まで行かなければならないわけです。これは、その地点の下にある空気柱が暖かくて膨張しており、気圧の減少が緩やかであることを意味します。逆に高さ5500mの地点では、低い高度ですでに500hPaまで気圧が下がっており、下にある空気柱が冷たくて収縮していることを示しています。

したがって、等圧面天気図上で等高線の値が大きい(高度が高い)ところは相対的に高圧で、等高線の値が小さい(高度が低い)ところは相対的に低圧です。

よく使われる等圧面天気図

気象業務で日常的に使われる等圧面天気図には、いくつかの標準的な気圧面があります。

850hPa天気図は、高度約1500mに相当し、下層大気の温度分布や暖気・寒気の流入を把握するのに使われます。700hPa天気図は高度約3000mで、上昇流の分布を見るのによく使われます。500hPa天気図は高度約5500mで、対流圏のほぼ中間にあたり、偏西風の蛇行や低気圧・高気圧のパターンを大きなスケールで把握するのに適しています。300hPa天気図は高度約9000mで、ジェット気流の位置や強さを確認するために使われます。200hPa天気図は対流圏界面付近にあたり、圏界面付近の風の分布を見ることができます。

トラフとリッジ

等圧面天気図上で等高線が南(赤道側)に大きく蛇行して谷のように曲がっている部分をトラフ(気圧の谷)といいます。トラフは等高線の高度が低い部分、つまり相対的に気圧が低い場所に対応しています。上空の冷たい空気が南下してきている部分でもあります。

反対に、等高線が北(極側)に大きく膨らんで尾根のように曲がっている部分をリッジ(気圧の尾根)といいます。リッジは等高線の高度が高い部分、つまり相対的に気圧が高い場所に対応しています。暖かい空気が北上している部分でもあります。

トラフとリッジは偏西風の蛇行に伴って現れ、地上の低気圧・高気圧の発達や移動と密接に関係しています。一般に、500hPaのトラフの前面(東側)では地上の低気圧が発達しやすく、リッジの下では高気圧が優勢になりやすいという対応関係があります。

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